事実婚とは？法律婚との法的な違いを解説
事実婚って何？
事実婚とは、
同棲しているなど、事実上は婚姻関係にあるものの、婚姻届が未提出であるために、法律上の夫婦として認められていない関係
のことをいいます。
内縁という言葉も、法的にはほぼ同じ意味で使われています。
ここで注意したいのは、同棲しているカップルなら全て事実婚や内縁関係として認められるわけではない
ということです。
事実婚や内縁は、単なる同棲と何が違うの？
事実婚や内縁関係として認められるかどうかは、以下のような基準から総合的に判断されます。
✓ 婚姻意思を持っているか
（『社会的実質的に夫婦になりたい』という二人の合意があるか）
✓ 共同生活を営んでいるか
✓ 社会的に夫婦であると認められるような事実があるか
（挙式をしているか、周囲へ結婚の報告をしているか、
パートナーの親族の冠婚葬祭に参加しているか、
同居の期間が長いか、など）
事実婚と法律婚（婚姻届を提出している婚姻）の法的効果の違いは？
法律婚と法律婚は、法律上同様に扱われる場合とそうでない場合があります。
その例をご紹介します。
事実婚も法律婚と同じように、以下の権利義務などが認められます。
✓ 貞操義務（一方が不倫した場合、もう一方は慰謝料を請求できます）
✓ 同居・協力・扶助の義務
✓ 婚姻費用分担の義務（生活費等の請求ができます）
✓ 離婚の際に財産分与を請求する権利
✓ 嫡出の推定（女性が出産した場合、パートナーの男性が父親だと推定される）
✓ 社会保険制度上の扶養関係（離婚した場合は年金分割も可能）
一方、法律婚では認められていても、事実婚では認められない権利として、以下のものがあります。
✓ 事実婚では、夫婦同姓が認められない
✓ 事実婚のパートナーには、法定相続権がない
✓ 事実婚では、税制上（所得税、相続税、贈与税等）の配偶者控除、減税等が認められない
✓ 事実婚では、夫婦間の取消権（夫婦間でした契約は、夫婦の一方がいつでも取り消すことができる権利）が認められない
どちらを選ぶのかパートナーとよく話し合って決めることをオススメします。
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